導入事例

こども病院LINE公式アカウント

作成者: Admin|2022.08.30

 

福岡市立こども病院LINE公式アカウントでは、診察の予約作成・確認・変更が24時間いつでもLINEからできる機能を導入しています。
機能の導入により、予約全体の7割がLINE経由となり、導入以前にあった予約センターの電話がつながりにくいという課題を解決することができています。

LINE公式アカウント上で、24時間初診予約・変更対応が可能に

LINE公式アカウントでできること

(1)初診・再診の予約
トップから「診察予約」をタップ、チャットボットが提示する選択肢から当てはまるものを選んで進むと、診療科や初診・再診を振り分け、情報入力画面に誘導します。申し込み後、通常3営業日程度で、確定した予約日時がLINEのトーク画面に届きます。

(2)予約の照会・変更
トップから「予約照会/変更」をタップ、診察券番号、氏名、生年月日を入力すると予約日を照会でき、変更もLINEから可能です。

(3)「はじめて方へ」ページで受診前の情報収集をサポート
患者家族からのヒアリングを参考に、こども病院の公式ホームページから、はじめて受診するユーザーに必要な情報を抜粋してまとめました。

導入以前は、電話窓口が常に飽和状態

福岡市立こども病院は高度小児医療、小児救急医療、周産期医療を行うこどものための専門病院で、診療には原則として予約が必要です。

このため予約センターでは、予約や予約変更だけでも年間約15,000件の受付対応を行っており、電話がつながりにくかったり、予約の確定に時間がかかったりする原因になっていました。

そこで予約受付方法を分散し、利用者の利便性向上と予約センター側の受付業務の効率化を目指して、2020年6月に福岡市立こども病院LINE公式アカウント(ID:@fukuoka_childhp)を開設いたしました。

導入効果と導入にあたっての工夫

<導入効果>
予約全体の7割がLINEからの受付に移行 ※2022年8月時点
病院からユーザーへ電話連絡や、折り返しの電話連絡が減少
ユーザーからの電話がつながりにくいという状況の改善に貢献


予約全体に占めるLINEの割合が7割以上、87.2時間/月の業務時間を削減

2022年8月時点で7割以上がLINE経由となり、予約経路が電話やメールからLINEに移行しています。
また、予約にかかるユーザーと予約センタースタッフの電話での通話時間を、平均で87.2時間/月削減し(※)、電話のつながりにくさを改善しました。
※ 電話での予約にかかる受電時と確定予約連絡時の通話時間をあわせて8分、LINE予約での事務作業時間を2分(こども病院からの聞き取りによる)とし、サービス提供開始から2022年8月までのLINEからの平均予約件数872件分について計算

こども病院の担当者からは、病院への電話がつながらないといった苦情の声も少なくなった予約センタースタッフの入れ替わりも以前よりも減ったように感じる、といった声をいただく等、予約業務の効率化・業務満足度の向上の効果が見えはじめています。

<導入にあたっての工夫点>
LINEでの予約機能を導入するにあたり、従来行っていた電話・Webでの予約時と同じ業務フローで予約内容の確認・院内調整・予約確定ができるよう、システムおよび業務設計を行いました。
また、導入時に苦労した点として、診療科ごとに予約時に確認しておきたい内容が異なるという点がありました。幸い予約センターに情報が集約されており、電話でのマニュアルが存在していたため、マニュアルの内容にあわせて各診療科別に予約時の入力事項を作成していき、利用者がLINEからスムーズに必要事項を入力できるよう画面の設計を行いました

7割以上が「知人・友人にすすめたい」と回答

2022年3月時点で集計したアンケートによると、回答者の7割以上が「知人・友人にすすめたい」と回答。都合のいい時間に電話を使わず予約できることが利用者からも高く評価されています。


 

<利用者からの声>
仕事中に電話をかけにくかったが、LINEで申し込みできて、とても助かります!
「病院の方が業務で忙しい時に変更の電話をかけるのが申し訳ないので、LINEで変更希望の手続きができるのは大変ありがたいです。」
受付時間を気にしたり、つながりづらくてイライラしたりすることもないので良いと思います」
「返答もLINEで、仕事中に電話に出られなくても確認が出来るのがいいです。」
Web予約よりスマホからの入力のほうが容易だと思いました。LINEなので多くの人が使い慣れたツールなのもいいです。」

また本取り組みは福岡市保健福祉局から表彰状が贈られるなど、自治体からも高く評価されています。

<現場担当者からのコメント>
本機能は特に働くお母さん達から好意的に捉えてもらえています。みんなが使い慣れてるLINEというツールを活用するので便利に使ってもらえているのだと思います。友だち数もかなり増えてきたので、今後は広報のツールとしても、もう少し活用できるようになりたいと考えています。

今後も私たちは、LINEのテクノロジーを活用し市民の生活向上・社会課題の解決に取り組んでまいります。


 福岡市立こども病院LINE公式アカウント
 ID:@fukuoka_childhp

 

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<プロジェクトメンバー> ※敬称略
LINE Fukuoka株式会社 白石、松尾、種子島、宮地
福岡市立こども病院 加藤